
松山市の空き家は「空き家バンク」活用で地域貢献&負担軽減!
松山市にお住まいの皆さま、あるいはご実家が松山市にあって、現在空き家になっている不動産をお持ちの皆さまへ。
「誰も住んでいない実家、どうしたらいいんだろう…」
「このまま放置しておくのは、税金もかかるし、何かあったらと思うと不安…」
もしそうお考えなら、松山市が運営する「空き家バンク」の活用を検討してみてはいかがでしょうか?
空き家は時に「負動産」となりがちですが、適切に活用すれば地域に貢献し、新たな価値を生み出す「資産」へと生まれ変わらせることができます。
この記事では、松山市の空き家バンクの仕組みから、登録の具体的な条件、そして所有者と利用希望者双方のメリット・デメリット、煩わしい手続きをスムーズに進めるための行政書士への相談まで、お伝えいたします。
松山市の空き家問題、他人事ではありません
松山市内でも、少子高齢化や人口流出に伴い、空き家が増加傾向にあります。空き家が放置されると、以下のような問題が起こる可能性があります。
- 景観の悪化: 老朽化した建物は、地域の景観を損ねます。
- 治安の悪化: 不法侵入や不法投棄の温床となる可能性があります。
- 防災上の問題: 倒壊の危険性や、放火のリスクも高まります。
- 固定資産税の負担: 居住者がいない空き家でも固定資産税はかかり続けます。特定空き家に指定されると、税金の軽減措置が適用されなくなるケースもあります。
これらの問題を解決するため、松山市では「空き家バンク」という制度を設けています。
松山市空き家バンクとは?〜空き家を「貸したい」「売りたい」と「住みたい」「使いたい」を繋ぐ仕組み〜
松山市空き家バンクは、国土交通省が支援する「全国版空き家・空き地バンク」に参画しており 、市内の空き家を「売りたい」「貸したい」所有者の方と、「買いたい」「借りたい」利用希望者の方をマッチングする制度です。インターネットを通して、全国の空き家等の売買や賃貸の情報を、一つのサイトで一元的に検索できる仕組みです。
平成30年4月から本格的に運用が開始され、サービス提供事業者は「株式会社LIFULL」と「アットホーム株式会社」の2社です。松山市では、令和2年7月10日に締結した協定に基づき、令和3年2月15日から空き家バンクの運用を開始しています。
登録できる空き家とその条件
松山市の空き家バンクに登録できるのは、本市にあり、個人または法人が所有し、現在使用していない(近日中に使用しなくなるものを含む)建物とその敷地です 。対象となる建物は、住宅、店舗、事務所、倉庫に限られます。空き地は対象外となりますのでご注意ください。
空き家バンクへの登録には、以下の条件も満たす必要があります。
- 松山市内の物件であること: 当然ながら、松山市の空き家バンクに登録するには、物件が松山市内に位置している必要があります。
- 媒介契約の未締結: 他の不動産業者と媒介契約(物件の仲介を依頼する契約)を結んでいない状態であることが原則です。ただし、松山市の空き家バンクでは、登録前に「専任媒介契約」を締結している場合にその写しの提出を求めています 。これは、市が提携する不動産業者が仲介を進めるための準備とも言えます。
- 建築基準法違反がないこと: 登録する物件は、建築基準法に違反していない建物でなければなりません。違法建築や増改築で法規制を超えた建物は登録できない場合があります。
- 自治体の判断による承認: 松山市の担当部署が「登録に適さない」と判断した物件は、登録できない場合があります。例えば、事業用物件や、大幅な修繕が必要で安全性が著しく欠けている物件などが該当する可能性があります。
空き家バンク登録の流れ
所有者からの登録申込みから成約までは、以下の流れで進みます。
- 所有者等からの登録申込み: 空き家を売りたい・貸したい方が、松山市役所住宅課に登録を申し込みます。登録は無料です。
- 団体が選定した媒介業者の紹介: 松山市と『松山市の空き家対策推進に向けた連携と協働に関する協定』を結んでいる協力団体(特定非営利活動法人 愛媛県不動産コンサルティング協会、公益社団法人 全日本不動産協会愛媛県本部、一般社団法人 松山宅建協会)が、所有者等へ媒介業者を紹介します。
- 物件調査: 紹介された媒介業者が物件の調査を行います。
- 専任媒介契約(売買の場合のみ): 売買の場合は、媒介業者と専任媒介契約を締結します 。
- 空き家の物件情報の登録・公開: 媒介業者が全国版空き家バンク(LIFULL・アットホーム)に物件情報を登録し、インターネット上で公開されます。
- 利用希望者からの問合せ: 空き家に関心を持った利用希望者が、空き家バンクを通して問い合わせを行います。
- 物件担当の媒介業者を紹介: 松山市が利用希望者へ物件担当の媒介業者を紹介します。
- 物件説明・交渉・契約: 媒介業者が利用希望者へ物件を説明し、所有者と利用希望者間で条件交渉や契約手続きが進められます。
登録に必要な書類
空き家バンクに登録する際には、以下の書類が必要です 。
- 空き家バンク登録申込書(様式第1号)
- 誓約書兼同意書(様式第2号)
- 空き家バンク登録カード(様式第3号)
- 空き家等の写真(内外観)
- 空き家等の位置図
- 空き家等の間取り図
- 専任媒介契約書の写し(登録前に締結している場合のみ提出)
- 登記事項証明書または固定資産税課税台帳記載事項証明書(土地・建物 ※コピー不可)
松山市空き家バンクに登録するメリット・デメリット
「でも、本当に登録するメリットがあるの?」とお考えの方もいらっしゃるでしょう。ここでは、空き家バンク登録のメリットとデメリットを正直にお伝えします。
メリット:空き家を「負」動産から「資産」に変えるチャンス!
- 買主・借主が見つかりやすい: 松山市が情報発信を行い、LIFULLやアットホームといった全国版のサイトに掲載されるため 、個人で探すよりも利用希望者の目に留まる可能性が高まります。
- 維持コストを削減できる: 空き家を所有していると、固定資産税や維持管理費(修繕費、草刈り、清掃費用など)が発生します。空き家バンクを通じて売却や賃貸に結びつけることで、これらの経済的・時間的負担を大幅に軽減できます。
- 自治体のサポートを活用できる: 松山市が物件情報の広報を行い 、手続きに関する案内を受けられるため、初めての方でも安心して進められます。また、提携する不動産業者が仲介を担うため、所有者が直接購入希望者と交渉する手間が省けます。
- 空き家を資産として活用できる: 売却だけでなく、賃貸物件として運用することで定期的な収入源にすることも可能です。誰かが住むことで老朽化の進行を遅らせ、物件の資産価値を保つことも期待できます。
- 地域社会への貢献ができる: 空き家を放置せずに有効活用することで、地域の景観改善や活性化、移住者の呼び込みに貢献できます。
- 登録費用が無料: 空き家バンクへの登録自体に費用はかかりません。初期コストを抑えられるため、金銭的な負担を気にせず気軽に活用できます。
- リフォーム費用の補助金制度がある: 松山市では、空き家バンクに登録された物件を購入または賃借する人に対して、以下のような補助制度があり、買い手や借り手がつきやすくなるメリットがあります。
- 移住者住宅改修支援事業: 市内への移住を希望する方が、空き家バンクに登録された市内の空き家を購入や賃借した場合、その住宅の改修や、住宅に残された家財道具の処分等にかかる経費へ補助するものです。
- 補助金額: 補助対象経費の3分の2
- 補助限度額: (子育て世帯)400万円、(働き手世帯)100万円、(家財道具の搬出)20万円
- わが家のリフォーム応援事業: 一般的なリフォーム工事費に対し補助するもので、空き家バンクに登録された中古住宅を購入してリフォームする場合は、補助金の加算を受けられます(ただし、耐震性のある建物に限ります) 。
- 補助金額: 「補助対象工事費」×10%(上限20万円)+加算額(各30万円)
- 加算種類: 空き家バンク加算、省エネ化加算
- 移住者住宅改修支援事業: 市内への移住を希望する方が、空き家バンクに登録された市内の空き家を購入や賃借した場合、その住宅の改修や、住宅に残された家財道具の処分等にかかる経費へ補助するものです。
関連記事→松山市の空き家解体補助金(最大80万円)を行政書士がサポート
※各種補助金は2025年6月時点での情報です。最新情報は松山市公式サイトでご確認ください
デメリット:事前に知っておくべきこと
- 希望通りの価格や条件ではない可能性: 空き家バンクはあくまでマッチングの場であり、必ずしも所有者の希望通りの条件で契約が成立するとは限りません。
- 修繕費用がかかる場合がある: 契約に際して、老朽化している箇所の修繕やリフォームが必要となる場合があります。
- 仲介手数料が発生する: 空き家バンクを通じて物件の売買や賃貸契約が成立した場合、不動産業者に仲介手数料を支払う必要があります。これは通常の不動産取引と同じルールに基づいています。
- 入居者が見つからないリスク: 物件の立地や状態によっては、利用希望者が見つからない可能性もあります。魅力を高めるための修繕や情報発信の工夫が求められます。
- 自治体は契約後のトラブルに関与しない: 空き家バンクは情報提供とマッチングの仕組みであり、売買や賃貸契約後のトラブル解決に自治体は直接関与しません。トラブル対応は所有者自身または媒介業者、必要に応じて専門家の責任となります。
- 提携業者の選定に注意: 自治体が提携する不動産業者が必ずしも全て優良業者とは限りません。実績や対応スピードなどを確認し、慎重に業者を選ぶことが重要です。
- 物件情報公開後の管理責任: 物件情報が公開されると、利用希望者からの問い合わせや内覧希望が入る可能性があります。これらへの対応は基本的に所有者または媒介契約を結んだ不動産業者が行うため、手間がかかることを理解しておきましょう。
こんな時、村上行政書士事務所が力になります!〜手続きの不安を解消するプロのサポート〜
「空き家バンクに登録したいけど、手続きが複雑そう…」 「契約書の作成や交渉が不安…」
そう感じている方は、ぜひ行政書士にご相談ください。私たち村上行政書士は、法律に基づき、お客様の「困った」を解決するお手伝いをしています。
特に、空き家バンクの登録においては、以下のような面で強力なサポートが可能です。
- 空き家バンク登録申請書の作成支援: 煩雑な書類(空き家バンク登録申込書、誓約書兼同意書、空き家バンク登録カードなど)作成を代行し、不備なくスムーズな申請をサポートします。
- 必要書類の収集アドバイス: 住民票や印鑑証明、登記事項証明書など、取得が必要な書類について詳しくご案内します。
- 賃貸借契約書・売買契約書等の作成支援: 法律に基づいた適切な契約書を作成し、後々のトラブルを未然に防ぎます。
- 権利関係・法律関係の調査・相談: 空き家の権利関係(所有権、抵当権など)の確認や、相続に関するご相談にも応じます。
- 市役所等との連絡調整: 所有者様に代わって、市役所とのやり取りをサポートします。
- リフォーム補助金申請のサポート: 松山市の移住者住宅改修支援事業やわが家のリフォーム応援事業などの補助金制度について、その申請手続きも支援します。
- オンライン申請のサポート: 専任媒介契約交渉結果報告書や登録抹消届出書など、オンラインで可能な手続きについてもサポートいたします。
村上行政書士に依頼する3つのメリット
松山市で空き家に関するお悩みをお持ちなら、ぜひ村上行政書士にご相談ください。
- 松山市の地域特性を熟知: 松山市で空き家業務を行っており、地域の不動産事情や行政手続きに精通しています。
- 親身で丁寧な対応: お客様一人ひとりの状況に寄り添い、分かりやすい言葉で丁寧にご説明します。ご不明な点は何度でもお気軽にご質問ください。
- ワンストップでサポート: 空き家バンク登録から契約書作成、各種申請まで、一貫してサポートすることで、お客様の負担を最小限に抑えます。他の専門家(司法書士、税理士など)との連携も可能です。
まずは無料相談から!お気軽にお問い合わせください
「空き家バンクに興味はあるけど、まずは話を聞いてみたい」
「うちの空き家の場合、どうするのが一番良いんだろう?」
どんな些細なことでも構いません。松山市の空き家に関するお悩みは、一人で抱え込まず、ぜひ村上行政書士にご相談ください。
初回相談は無料です。お客様のお話をじっくり伺い、最適な解決策をご提案させていただきます。
松山市空き家バンクに関する情報
- 松山市役所 住宅課(空き家バンクについて)
- TEL: 089-948-6349
- Email: juutaku@city.matsuyama.ehime.jp
- 場所: 本館7階
- 全国版空き家・空き地バンク
- 関連協定
その他の松山市内の空き家バンク
松山市には、特定の地域に特化した空き家バンクも存在します 。
- 松山市里島空き家バンク「離島の空き家」
- 忽那諸島の空き家バンクです 。
- NPO法人 農音 TEL: 089-997-1175
- 三津浜町家バンク(三津浜地区古民家活用事業)
- 三津浜地区の空き家バンクです 。
- ミツハマル TEL: 080-4154-3696
空き家を「負」動産から「資産」へ。そして、松山市の活性化に貢献する第一歩を、私たち村上行政書士が全力でサポートいたします。